翻訳出版オンラインワークショップ 「にんじん」
監訳者 藤井建史先生からのメッセージ
にんじん(ルナール著)
 古典とは誰もが読めればいいなと思いながらも、あえて手に取ってみようとはしない本だという皮肉な言葉がありますが、思い切って最初の一歩を踏み出すためのとっておきの一冊を紹介しましょう。それがこの『にんじん』です。
 なにしろ蛇をたったひと言で「長すぎる」と評したあのルナールさんが書いた小説ですから、文体はこれ以上ないくらいシンプルで明晰、ひととおりフランス語を学んだ人ならスラスラ読めます。
 しかも短いのはセンテンスばかりではありません。原書をめくればすぐ判るのですが、一つの章は長くてもせいぜい2ページ足らず。そのうえ続きものではないので、やさしそうな話、面白そうな話を気ままに拾い読みすることだって可能です。

 描かれるのはルピック一家の日常生活、どの話にも律儀にオチがついていて、さながら一連のコント集といった趣きです。詳細は原文を読んでのお楽しみということで、この機会にぜひ本物のにんじん君と出逢ってみませんか。





監訳:藤井建史(翻訳家)     

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