「ドラえもん」の版権無料化と著作権収支の関係

情報提供 : Books and Rights Marketplace

2014.08.19  「ドラえもん」の版権無料化と著作権収支の関係

日本で長年親しまれている「ドラえもん」の米国での放映が始まりました。ウォルト・ディズニーの子供向けチャンネルで合計26話の放映が予定されています。

「ドラえもん」はアジアや欧州など約40の国と地域で放映されていますが、米国への進出は初めてのことです。登場人物の名前や設定を米国の視聴者に馴染みやすいように変更した、ということですが、エンターテイメント大国アメリカでは「新人」ともいえるキャラクターを普及させる活動にも力を入れているようです。

 日経新聞と時事通信の記事によると、「ドラえもん」の版権を管理する小学館集英社プロダクションと子会社VIZ Media(米・カリフォルニア州)が米・ニューヨークの日本総領事館で「ドラえもん」の認知度を向上させるための説明会を開催しました。

「ドラえもん」のキャラクターを自社の宣伝や販売促進などに使う日系企業には版権利用料を無料にするという案を発表したということです。

既に玩具や食品、飲料メーカーなどが契約交渉を開始したようですが、通常、大物俳優を起用するのと同じくらいのコストがかかるキャラクターの版権を無料にすることで露出を増やして認知度を高め、その後に商品化をして稼ぐ狙いがあるそうです。


アニメなど日本のキャラクターは海外でも人気が高いにも関わらず、キャラクターを含む国内コンテンツの著作権収入は1973億円(2013年)で、海外へ支払った著作権使用料は8193億円と、著作権収支では6000億円を超える赤字となっています。

そこには、日本の版権や著作権の権利関係が複雑で、デザインの変更を一切認めないなど厳しい版権管理にも問題があるようで、今回の版権無料化や厳しい権利保護策を見直した売り込み方法で、大幅赤字の続く日本の著作権収支は改善されるでしょうか。

日本のキャラクター人気が衰えないような海外展開が望まれます。