スカイ島の少女（下）

説明

★内容★

『The Skye in June』は、スコットランドのカトリック信者の一家であるマクドナルド家と、ちょっと変わった人を惹きつけるユニークな性格の末っ子ジュ－ンの物語。一家はある不幸な出来事の後にスコットランドからサンフランシスコへ移住する。活気溢れる1960年代のアメリカで、ジュ－ンは3人の姉妹と共に大人への一歩を踏み出した。しかしジュ－ンがカトリックの教義から離れた神秘の世界へ引き寄せられるにつれ、家族は内側から崩壊する。本書はそんな家族がまたひとつになっていく姿を描いた物語である。物語の背景は、1950年代の終わりから1960年代の始めにかけてのサンフランシスコ。歴史に興味がある読者はおおいに楽しむことができるだろう。主なスト-リーの舞台はカストロ・シアターやクリフ・バラエティ・ストアーなどで有名なビジネス界隈で、ユリーカ・バレーの興味深い史実を知ることができるかたわら、スコットランドの文化や言語の微妙な雰囲気も感じることができる。また本書には、家族を支配しようとする父親の横暴を止めるために姉妹達が奮闘する様子も生き生きとユーモアたっぷりに描かれていて、読者は、宗教問題やジュ-ンの持つ神秘的な力についてだけでなく、家族が遭遇するさまざまな問題や絆、それが年月の中でいかに成長していくかについても考えさせられるだろう。